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労災認定の次に会社へ損害賠償請求|慰謝料・逸失利益を上積みする方法



執筆・監修
笹野 皓平(弁護士)
弁護士法人ブライト 労災事業部 部長 / 弁護士15年目(登録2011年)
総監修
和氣 良浩(弁護士)
弁護士法人ブライト 代表弁護士

この記事でわかること

  • 労災認定=「終わり」ではない。会社への損害賠償(慰謝料・逸失利益)は別制度
  • 労災保険でカバーされない損害項目(慰謝料・逸失利益の差額)を会社から上積み回収できる
  • あなたのケースが損害賠償請求できる事案かを3つのポイントで自己診断できる
  • 「会社に弁護士がつく前」に動くことで、証拠・交渉の主導権を握れる
  • 弁護士法人ブライトが実際に対応した事案(抽象化済み)で、上積み額の感覚値がわかる

「労災が認定されました。でも、これで終わりでしょうか?」

この問いを、労災認定を受けた後で多くの被災者・ご遺族が心に抱えています。労災保険の給付を受けながら、「会社の責任を問いたい」「慰謝料はもらえないのか」という疑問が消えない方が後を絶ちません。

答えは明確です。労災認定は「終わり」ではありません。それはスタートラインです。

労災保険給付(国の制度)と会社への損害賠償(民事)は別物です。労災保険ではカバーされない損害項目——慰謝料・逸失利益の差額——があり、それは会社への損害賠償として初めて回収できます。この「上積み」を知らずに諦めている方が非常に多い。これがブライトの現場で繰り返し目撃してきた最大の損失です。

「労災認定されたから終わり」——それが最大の罠です

労災認定を受けると、まず労災保険から一定の給付が支払われます。療養補償給付・休業補償給付・障害補償給付・遺族補償給付などです。これは労災保険法に基づく国の補償制度です。

しかし、多くの被災者はここで「もう受け取れるものは受け取った」と思い込みます。

これが最大の罠です。

ブライトの現場では、「労災保険が出たから、もう会社には請求できないのでは?」という相談が後を絶ちません。私たちが実際にお受けしてきた数多くの相談でも、この「終わり」という誤解が、本来受け取れたはずの補償を受け損ねる最大の原因になっています。

事実はまったく逆です。労災保険給付と、会社への損害賠償請求は、法的に別個の権利です。どちらか一方を選ぶ必要はありません。両方を行使できます。

多くの解説記事は「労災申請の手続きとは」「様式5号・8号の書き方」といった手続き解説で終わります。しかし、手続き解説が充実している領域で、もっとも置き去りにされているのが「その先の会社責任追及」です。ここが本当の本丸なのに。

労災認定後、会社への損害賠償請求についてご相談ください

労災部部長 笹野皓平弁護士(弁護士15年目)が、あなたの状況を確認します。

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労災保険と会社への損害賠償:2つの制度の決定的な違い

まず2つの制度の根本的な違いを押さえてください。

項目 労災保険給付 会社への損害賠償
根拠法 労働者災害補償保険法 労働契約法5条(安全配慮義務)/民法415条(債務不履行)・709条(不法行為)
支払い主体 国(政府) 会社(使用者)
慰謝料 なし(慰謝料は労災保険の給付項目に存在しない) あり(後遺障害・死亡に応じた慰謝料)
逸失利益 障害補償給付・遺族補償給付として一部支払い 損益相殺後の差額分(裁判基準での満額)を請求可能
過失の考慮 原則として被災者の過失は問われない 被災者側の過失があれば過失相殺(減額)される場合あり
時効 療養・休業補償:2年 障害・遺族補償:5年(労災保険法42条) 生命・身体侵害の損害賠償:主観的起算点から5年(改正民法724条の2・166条1項)

最も重要なポイントは「慰謝料」です。

労災保険には慰謝料の給付項目が存在しません。後遺障害が残った痛み・苦しみ・生活の質の低下——これらへの補償(慰謝料)は、会社への損害賠償で初めて請求できます。

逸失利益についても、労災保険の障害補償給付は「定型の補償額」として支払われますが、実際に失われた収入・将来の稼働能力の喪失を裁判基準で計算した場合との差額が生じることがあります。この差額部分を会社から回収することが、上積みの核心です。

なお、損益相殺(労災給付を受けた分を損害賠償から差し引く)のルールがあります。ただし、費目拘束の原則により、慰謝料に対しては労災給付を控除できません。慰謝料はそっくりそのまま会社への損害賠償として請求できる独立した損害項目です。

労災保険ではカバーされない損害項目——上積みの対象はどこか

会社への損害賠償で上積み請求できる主な損害項目は以下のとおりです。

損害項目 労災保険でのカバー 会社への損害賠償での位置づけ
慰謝料(後遺障害) なし(給付項目に存在しない) 後遺障害等級に応じた基準額を全額請求
慰謝料(死亡) なし 本人分+遺族固有分(配偶者・子)を請求
逸失利益 障害補償給付・遺族補償給付として一部カバー 裁判基準との差額を請求(費目拘束の原則により調整)
入通院慰謝料 なし 入院・通院期間に応じた基準額を請求
葬祭費差額 葬祭料(一定額) 実際の葬祭費用との差額
弁護士費用 なし 損害の10%程度が認められることが多い

後遺障害慰謝料の金額感(裁判基準)は以下が参考になります(実際の金額は等級・事案によって大きく異なります)。

後遺障害等級 後遺障害慰謝料の参考レンジ(裁判基準) 備考
1級(最重度) 2,800万円前後 植物状態・要介護状態
3〜5級 1,000〜1,800万円前後 重篤な機能障害
7〜9級 500〜1,000万円前後 重大な機能制限
12〜14級 100〜290万円前後 神経症状等の軽微な障害

※上記は参考値です。実際の認定額・請求額は事案ごとの個別事情(過失割合・素因・収入・年齢等)により大きく異なります。

上積みできる金額の概算をご確認ください

後遺障害等級・事故態様・会社の安全管理体制などを確認した上で、請求可能な損害項目を精査します。

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自己診断:あなたのケースは損害賠償請求できる事案か

「会社への損害賠償請求ができる事案か」を判断するためのポイントは3つです。

ポイント1:業務中・業務起因の事故か

業務中の事故・業務起因の傷病が前提です。通勤途中の事故は交通事故扱い(加害者への損害賠償)となり、会社への損害賠償とは異なるルートになります。

すでに労災認定を受けている場合は、業務起因性はひとまず公的に認められたことになるため、その後の民事賠償に有利な要素となります。

ポイント2:会社に「安全配慮義務違反」があるか

会社に損害賠償責任を問うためには、会社側の「安全配慮義務違反」(労働契約法5条)が必要です。具体的には——

  • 転落防止の安全帯・手すりの未設置
  • 機械の安全装置の不備・未整備
  • 重労働・長時間労働の常態化と健康管理体制の欠如
  • 危険な作業の安全教育の不足
  • ハラスメント・精神的負荷への対応義務違反

これらのいずれかが認められれば、会社への損害賠償請求の根拠になります。

ポイント3:後遺障害が残っているか、または死亡か

損害賠償の金額が大きくなるのは、後遺障害(症状固定後も残る機能障害・神経症状等)が残った場合、または死亡の場合です。単純な怪我で完治した場合も請求できますが、慰謝料・逸失利益の差額分が大きくなるのは後遺障害・死亡のケースです。

この3点が揃っている場合、損害賠償請求の実益がある可能性が高いと言えます。ただし、個別の事情によって判断が変わるため、弁護士に確認することが不可欠です。

関連記事:安全配慮義務違反の立証|介護・建設・運輸の実務ポイント

「会社が証拠を固める前」に動く価値——早期相談が主導権を決める

労災認定を受けた直後、あるいは申請中の段階でぜひ知っておいていただきたいことがあります。

会社は、労災事故が発生した時点から、弁護士を立てて対応を準備し始めている場合があります。

会社側の弁護士が加わると、何が起きるか。

  • 事故現場の証拠(監視カメラ映像・機械の点検記録・安全教育記録)が「保管期間終了」を理由に消えていく
  • 目撃者の供述が「記憶が不確か」として取れなくなる
  • 会社側の主張(「本人にも過失があった」「会社の設備に不備はなかった」)が整理・固定化される

一方で、被災者・遺族側が弁護士をつける前の段階では、有利な証拠をこちらが先に保全したり、交渉の主導権を握ったりする余地があります。

事件が固まる前であれば、こちらが主導して有利な事情・証拠を作り込める。固まってからでは、できることが限られます。

この「早期相談の価値」は、ブライトの実務においても繰り返し確認されています。労災申請中の段階、症状固定前の段階から弁護士に相談することで、証拠保全・会社との交渉戦略・後遺障害等級の設計まで、一貫して有利に進めることが可能です。

関連記事:症状固定前に弁護士に相談すべき理由(★10)

「会社が動く前」に弁護士に相談を

証拠保全・交渉戦略の主導権は、早期に動いた側が握ります。

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実例の道のり:労災認定後に会社へ請求した3つの事案

以下は、弁護士法人ブライトが実際に対応した案件を、依頼者・相手方企業が特定されないよう抽象化・再構成した事例です。解決額・等級・解決期間は事案ごとの個別事情により大きく異なります。同様の結果を保証するものではありません。金額はレンジ表示(○○万円台)です。

※以下の事例は複数の案件を抽象化・再構成したものです。(※再構成)

事例1:後遺障害12級・トラック荷台転落——「等級認定で終わらせない」で1,000万円台

被害者 40代男性・トラック運転手
事故態様 荷台作業中に転落、足首骨折
後遺障害 12級7号(労災認定済み)
主な争点 転落防止措置(滑り止め・安全帯指示)の不備=安全配慮義務違反/過失相殺の割合
解決方式 示談
解決額 1,000万円台
解決期間 約2ヶ月

依頼者は労災保険の障害補償給付を受け取っていましたが、慰謝料は労災給付では一切カバーされず、逸失利益も差額が生じていたため、その差額を会社へ請求することになりました。

当法人は会社が加入する使用者賠償責任保険の存在を確認し、過失相殺を織り込んだ上で裁判基準での逸失利益・慰謝料を請求。会社側は「本人にも過失がある」「裁判基準の慰謝料は認められない」と主張しましたが、一つずつ反論し、1,000万円台で早期示談に至りました。

【ブライトの判断基準】
後遺障害等級が認定された段階で「もう終わり」と思ってはいけない。等級認定は労災保険の障害補償給付のスタートラインに過ぎない。慰謝料・逸失利益の差額・過失相殺への反論——これらをセットで設計しない限り、依頼者は「取れたはずの補償」を取り損ねる。
「等級認定はゴールではなく、損害賠償設計のスタートライン。」

事例2:重層下請建設現場の墜落——「払わない」を覆して7級で3,000万円台

被害者 男性・建設作業員
事故態様 高所からの墜落、多発骨折・複数回手術
後遺障害 7級(労災認定済み)
主な争点 元請・上位下請各社の安全配慮義務違反/費目拘束の適用/証拠散逸
解決方式 示談
解決額 3,000万円台
解決期間 1年4ヶ月

依頼者は元請会社に自分で損害賠償を求めましたが「払わない」と拒否されました。事故から相当な年数が経過し、証拠保管期限も過ぎているという不利な状況からのスタートでした。

当法人は各社の責任関係を整理し、相手方代理人の初回提案に含まれていた「費目拘束の論点の欠落」を見抜きました。労災給付が損害のどの費目を填補したかを正確に整理することで、控除される金額が大きく変わり、賠償額の大幅増額につながりました。重層下請の上位会社まで責任を追及し、3,000万円台の示談に至りました。

【ブライトの判断基準】
建設現場の労災では、直接の雇い主だけでなく元請・上位下請にも安全配慮義務違反を問える。「払わない」という言葉は交渉の入口に過ぎない。また、相手方提示額の妥当性は「費目拘束を正しく計算できるか」で数百万円単位で変わる。
「相手方の初回提示を疑い、論点の欠落を見抜き、重層下請でも責任者まで追及する。」

事例3:過労死遺族・「持病のせい」への反論——素因減額を退けて5,000万円台

被害者 長距離トラック運転手(ご遺族が依頼者)
事故態様 長時間労働が常態化した末、運転中に急性心筋梗塞を発症し死亡
認定 業務上の死亡として労災認定を獲得
主な争点 過重労働と死亡の業務起因性/基礎疾患(高血圧)を理由とする素因減額の可否
解決方式 訴訟上の和解
解決額 5,000万円台
解決期間 2年6ヶ月

会社側は「死因は本人の高血圧という持病が原因であり業務と無関係」と素因減額を主張しました。当法人はタコグラフと日報を精査し、月100時間を超える時間外労働の常態化を客観証拠で立証。「基礎疾患があったとしても、それを急激に悪化させたのは安全配慮義務に違反する過重労働である」という論理構成で反論し、労災認定という公的判断を交渉カードとして、訴訟上の和解で5,000万円台に至りました。

【ブライトの判断基準】
過労死・過労疾患では、会社は高い確率で「本人の持病が原因」と素因減額を主張する。これに対しては、過重労働が持病を悪化させた因果関係を客観証拠で立証することが反論の核になる。労災申請と会社への損害賠償はセットで設計するのが有利。
「ブライトは素因減額で諦めない。証拠で覆せる余地を徹底的に探す。」

このような事案に心当たりがある方へ

後遺障害が残った・家族を亡くした・会社から「払わない」と言われた——どのような状況でも、まずご相談ください。

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落とし穴1:「労災保険が出たからもう終わり」という思い込み

この思い込みにはいくつかのパターンがあります。

パターンA:「二重取りはできない」と誤解している

よく聞かれるのが「労災保険ともらうと、会社から二重取りになるのでは?」という疑念です。

法律上は「損益相殺」というルールがあり、労災給付で填補された損害と同じ費目(例:逸失利益)は損害賠償から控除されます。しかし、慰謝料は労災給付の対象外なので控除されません。慰謝料はまるごと会社への損害賠償として請求できます。また逸失利益も、労災給付では全額カバーされない場合の差額分は追加請求できます。「二重取り」というイメージは正確ではありません。

パターンB:会社から「労災保険が出るから十分では?」と言われた

事故後、会社担当者や会社の保険会社から「労災保険が出るから、それで補償としては足りているでしょう」という言い方をされるケースがあります。これは会社側にとって都合の良い説明であり、法律的には正確ではありません。慰謝料・逸失利益の差額について説明する義務は会社にはないため、あえて黙っているケースもあります。

パターンC:症状固定後に「もう時間が経ってしまった」と諦める

症状固定から時間が経過すると「もう遅いのでは」と思う方が多くいます。しかし後述する時効の範囲内であれば、症状固定後でも会社への損害賠償請求は可能です。まず現状を確認することが先決です。

関連記事:労災で会社に損害賠償請求する完全ガイド

落とし穴2:時効を知らずに手遅れになるケース

会社への損害賠償請求には時効があります。時効を過ぎると、どれだけ正当な請求であっても権利が消滅します。

損害賠償請求(生命・身体侵害)の時効

2020年4月1日以降に発生した損害については、改正民法724条の2・166条1項により、主観的起算点(損害及び加害者を知った時)から5年、または客観的起算点(損害発生時)から20年のいずれか早い方です。

「いつから5年か」は事案によって異なります。症状固定時・後遺障害等級認定時・死亡時などが起算点になることが多いですが、個別の事情によります。

労災保険給付の時効(参考)

労災保険給付の時効は損害賠償とは別制度です(労災保険法42条)。

  • 療養補償給付・休業補償給付:2年
  • 障害補償給付・遺族補償給付:5年

重要なのは、「損害賠償の時効」と「労災保険給付の時効」を混同しないことです。どちらの時効についても、不明点があれば早めに弁護士に確認することを強くお勧めします。

「時効が気になる」方は今すぐご確認を

時効の起算点・残り期間は事案ごとに異なります。弁護士に確認の上、必要な措置を取ることが重要です。

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安全配慮義務違反の立証——会社責任追及の法的根拠

会社への損害賠償請求の法的根拠は、主に以下2つです。

1. 安全配慮義務違反(労働契約法5条・民法415条)

労働契約法5条は「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする」と定めています。この義務に違反した場合、民法415条(債務不履行)に基づく損害賠償請求が可能です。

2. 不法行為責任(民法709条)

会社の故意・過失による違法行為で損害を与えた場合、民法709条(不法行為)に基づく損害賠償請求も可能です。

安全配慮義務違反の立証で必要となる証拠

  • 事故発生状況の記録(事故報告書・現場写真)
  • 安全設備の整備状況(点検記録・設備台帳)
  • 安全教育の実施記録
  • 労働時間の記録(タコグラフ・タイムカード・日報)
  • 目撃者の証言
  • 労災認定の認定理由(業務起因性の公的な認定は有力な証拠になる)

特に過重労働・メンタルヘルス系の事案では、タコグラフ・メール記録・PCのログイン履歴など、客観的な労働時間の証拠が非常に重要です。

詳細は:安全配慮義務違反の立証|介護・建設・運輸の実務ポイントをご参照ください。

後遺障害等級認定後の上積み設計

後遺障害等級認定を受けた後の損害賠償設計において、特に重要な論点が3つあります。

1. 素因減額への反論

会社側は「被害者に基礎疾患があった」「精神的な素因があった」として損害賠償額の減額(素因減額)を主張することがあります。

しかし、専門書の実務解説によれば、基礎疾患等があったとしても、それが通常の生活の範囲内に収まるものであれば素因減額を認めるべきでないとする考え方が一定程度確立しています。また、業務上の過重な負荷が疾患・死亡を引き起こした事案では、素因よりも業務起因性を重視する方向での対応が現場実務に即しています。

2. 過失相殺への反論

「被害者にも過失があった」という主張は、ほぼ全事案で会社側から出てきます。作業手順の違反・安全設備の不使用等が根拠とされます。しかし、安全管理体制全体の不備が立証できれば、被害者側の過失割合を抑えることが可能です。

3. 費目拘束の正確な計算

労災給付を損害賠償から控除(損益相殺)する際、費目拘束の原則により「同じ費目の損害に対してしか控除できない」という制限があります。例えば、休業補償給付は逸失利益から控除できますが、慰謝料から控除することはできません。この計算を正確に行うかどうかで、最終的な賠償額が数百万円単位で変わることがあります。

関連記事:労働災害の後遺障害等級に応じた補償金額 / 労災の後遺障害(後遺症)とは?

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素因減額への反論・過失相殺の抑制・費目拘束の正確な計算——これらをセットで設計します。

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弁護士に依頼するメリットと依頼後に変わること

弁護士に依頼すると変わること

Before(依頼前) After(ブライトに依頼後)
「労災保険が出たから、これ以上できることはないのでは」と諦めていた 慰謝料・逸失利益・過失相殺・費目拘束まで戦略設計し、本来取れる補償を獲得
「下請の会社が払わないと言うから無理」と泣き寝入り直前 元請会社まで責任追及し、適正な賠償額で解決
会社との交渉・対立が怖くて一人では動けない 弁護士が窓口になり、在職中でも精神的負担なく進められる
何がどれくらい取れるのか、全体像が見えない 損害項目・請求可能額のレンジを整理した上で、戦略的に動ける

弁護士法人ブライトを選ぶ理由

  • 労災部部長 笹野皓平弁護士(弁護士15年目)が担当:労災における安全配慮義務違反の立証・会社責任追及に豊富な経験を持つ
  • 弁護士歴平均14年以上のチームが、交渉から訴訟まで担当
  • 顧問先130社以上の実名公開:企業側の論理を熟知しているからこそ、会社の対応を先読みした戦略立案が可能
  • 「受任できる案件かどうか、最初にはっきり伝える」誠実さ:費用倒れになりそうな案件はそう伝える。見込みがある案件に全力を注ぐ

執筆・監修弁護士プロフィール
笹野 皓平(弁護士)
弁護士法人ブライト 労災事業部 部長
弁護士15年目(登録2011年)
労災における安全配慮義務違反の立証・使用者への損害賠償請求を専門とし、製造業・建設業・過労死・精神疾患労災など幅広い事案を担当。

よくある質問(FAQ)

Q1. 労災認定されていなくても、会社への損害賠償請求はできますか?

はい、可能です。労災認定は会社への損害賠償請求の前提条件ではありません。業務起因性・安全配慮義務違反が民事訴訟の場で立証できれば、労災認定がなくても損害賠償請求は成立します。ただし、労災認定を先に得ておくことで業務起因性の立証が楽になり、交渉を有利に進めやすくなります。

Q2. 会社が倒産している場合でも、損害賠償を請求できますか?

倒産している会社から全額回収することは難しい場合があります。ただし、元請・上位下請の会社に責任が及ぶ場合や、使用者賠償責任保険が残っている場合など、回収の可能性が残るケースがあります。また、重層下請構造の建設業・製造業では、元請会社に安全配慮義務違反を追及できるケースがあります。まず弁護士に相談して回収可能性を確認することをお勧めします。

Q3. 症状固定後に後遺障害が残りました。今から会社に請求できますか?

症状固定後でも、時効の範囲内であれば会社への損害賠償請求は可能です。後遺障害等級が確定した段階で、慰謝料・逸失利益・その他の損害項目を整理して請求します。ただし時効の管理が重要なため、早めに弁護士に確認することをお勧めします。

Q4. 会社側にすでに弁護士がついています。こちらも弁護士が必要ですか?

会社側に弁護士がついている場合、一般の方が単独で交渉・訴訟を進めることは非常に困難です。法律的な主張・反論・証拠の取捨選択において、専門知識のある弁護士の支援が不可欠になります。また、相手方弁護士は相手の利益のために動いていますので、こちらにも弁護士が必要です。

Q5. 弁護士費用が心配です。どのような費用体系ですか?

弁護士法人ブライトの労災案件は完全成功報酬型です。着手金はいただかず、実際に回収できた金額に応じた成功報酬のみをお支払いいただく体系です。詳細は労災の弁護士費用をご参照ください。費用倒れになりそうな案件については、最初の段階でそうお伝えする方針です。

Q6. form5(様式5号)・form8(様式8号)で労災申請済みです。その後はどうすればよいですか?

様式5号・8号は労災保険の療養補償給付・休業補償給付の申請書類です。これらの申請手続きは、会社への損害賠償請求とは別の手続きです。申請が済んだ後に、会社への損害賠償請求を検討する段階に進むことができます。様式5号の解説様式8号の解説もご参照ください。

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まとめ:労災認定は「スタートライン」

この記事でお伝えしたことを整理します。

  • 労災保険給付(国の制度)と会社への損害賠償(民事)は別制度・別の権利。どちらか一方を選ぶ必要はない
  • 慰謝料は労災保険の給付対象外のため、会社への損害賠償として全額請求できる(費目拘束の原則)
  • 逸失利益は労災給付で一部カバーされるが、裁判基準との差額は会社への損害賠償で追加請求できる
  • 「会社に弁護士がつく前」「証拠が固まる前」に動くことで、主導権を握れる
  • 時効(生命・身体侵害の損害賠償:主観的起算点から5年)を管理することが重要
  • 後遺障害等級認定後の上積み設計(素因減額への反論・過失相殺の抑制・費目拘束の計算)こそ弁護士の価値が最も出る領域

ブライトのポリシーは明確です。「労災保険で完結ではない。本来受け取れるすべての補償を取りに行く。」そして「受任できる案件かどうか、最初にはっきり伝える」誠実さを持って、費用対効果のある案件に全力を注ぎます。

労災認定後に「会社の責任は問えないのか」という疑問を持たれているなら、ぜひ一度、弁護士法人ブライトにご相談ください。

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本記事は、一般的な情報の提供を目的とするものであり、個別案件に関する法的助言を目的とするものではありません。また、情報の正確性、完全性及び適時性を法的に保証するものではありません。
なお、本記事の内容に関する個別の質問や意見などにつきましては、ご対応できかねます。ただし、当該記事の内容に関連して、当事務所へのご相談又はご依頼を具体的に検討されている場合には、この限りではありません。

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事務所名 弁護士法人 ブライト(大阪弁護士会所属)
開 業 平成21年(代表弁護士独立開業)
設 立 平成24年11月設立、平成27年1月に法人化
所在地 〒530-0057 大阪府大阪市北区曽根崎2丁目6番6号 コウヅキキャピタルウエスト12階
TEL 0120-931-501(受付時間9:00~18:00)
FAX 06-6366-8771
事業内容 法人向け(法律顧問・顧問サービス、経営権紛争、M&A・事業承継、私的整理・破産・民事再生等、契約交渉・契約書作成等、売掛金等の債権保全・回収、経営相談、訴訟等の裁判手続対応、従業員等に関する対応、IT関連のご相談、不動産を巡るトラブルなど)、個人向け(交通事故・労災事故を中心とした損害賠償請求事件、債務整理・破産・再生等、相続、離婚・財産分与等、財産管理等に関する対応、不動産の明渡し等を巡る問題など)

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