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ベルトコンベア巻き込み事故で上肢に重篤な後遺障害|後遺障害9級認定と会社への損害賠償請求で示談解決した事例

笹野皓平 弁護士

この記事の執筆者

笹野 皓平(ささの こうへい)

弁護士法人ブライト|パートナー弁護士

大阪弁護士会/京都大学法学部卒・立命館法科大学院修了

和氣良浩 弁護士

この記事の監修者

和氣 良浩(わけ よしひろ)

弁護士法人ブライト|代表弁護士

大阪弁護士会

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稼働中のベルトコンベアに上肢を巻き込まれ重篤な後遺障害が残った製造業の方が、会社への損害賠償請求と後遺障害等級認定のサポートを受け、納得のいく示談に至った事案をご紹介します。

製造ラインの清掃・点検作業中にベルトコンベアへ上肢を巻き込まれる事故は、上腕骨の開放骨折や関節の機能障害など重篤な後遺障害につながることが少なくありません。本記事では、複数の解決事例をもとに構成した典型的なケースとして、稼働中のベルトコンベアに右上肢を巻き込まれ、後遺障害が残った製造業の方が、会社の安全配慮義務違反を追及し、示談による解決に至るまでの流れをご紹介します。

ご本人だけで対応した場合、会社側から『作業手順を守らなかった労働者の過失』という主張が先行し、労災保険給付だけで終わってしまうケースが多く見られます。弁護士が介入することで、安全装置の設置状況や社内の安全教育記録を精査し、会社の安全配慮義務違反を具体的に主張することができ、労災保険給付とは別に会社への損害賠償請求という選択肢を現実的な金額で実現できます。

結論

ベルトコンベアへの巻き込み事故は、上肢に重篤な後遺障害を残すことが多く、労災保険からの給付だけでは補いきれない損害が生じがちです。安全装置の不備や安全教育の不足が疑われる場合、会社に対して安全配慮義務違反を理由とする損害賠償請求ができる可能性があります。過失相殺を主張された場合でも、証拠を丁寧に積み上げることで交渉の余地は十分に残されています。まずは弁護士にご相談いただくことをおすすめします。

事案の概要(属性)

  • 業種:自動車部品製造工場(製造ライン作業)
  • 被災者:40代男性・工場勤務/既婚・子どもあり
  • 事故態様:稼働中のベルトコンベアの清掃作業中に右上肢を巻き込まれる
  • 負傷内容:右上腕開放骨折、複数回の手術を経て肩関節の機能障害が残存
  • ご依頼内容:会社への損害賠償請求(安全配慮義務違反)、後遺障害等級認定のサポート

相談時の状況|手術を重ねても残った肩関節の機能障害

依頼者は自動車部品製造工場の製造ラインで、稼働中のベルトコンベアに詰まった部材を取り除こうとした際、右上肢を巻き込まれる事故に遭いました。救急搬送後、右上腕の開放骨折と診断され、複数回の手術とリハビリを経ましたが、肩関節の可動域制限が残り、症状固定となりました。

会社側は労災申請への協力はしたものの、損害賠償についての話し合いには消極的で、『本人が清掃手順を守らなかったことが原因』という趣旨の説明を繰り返すのみでした。今後の生活や仕事への不安を抱えた依頼者は、インターネットで労災事故に強い弁護士事務所を探し、当事務所の解決事例を見て相談に至りました。

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主な争点|安全配慮義務違反と過失相殺の攻防

  • ベルトコンベアの非常停止装置・安全カバーの設置状況からみた、会社の安全配慮義務違反の有無
  • 清掃作業時に稼働を停止する社内ルールの周知・徹底が適切であったか
  • 後遺障害等級(労基署認定の9級)の妥当性
  • 会社側が主張する労働者側の過失割合(当初30%主張)の当否
  • 後遺障害逸失利益・後遺障害慰謝料を含めた損害賠償額の算定

弁護士の戦略判断

本件では、まず後遺障害等級の認定を確実に取ることを最優先とし、症状固定後すみやかに申請準備へ入る方針を立てました。安全配慮義務違反については、同僚の方の証言やベルトコンベアの点検・修理記録が鍵になると見込み、証拠保全も視野に入れて動きました。

労働基準監督署による9級の認定は妥当なラインと評価し、まずは会社側との交渉でこの等級を前提とした損害額を提示して反応を確認しました。あわせて、訴訟も辞さない構えであることを相手方に明確に伝えることを重視しました。

相手方が主張する30%の過失相殺についても、非常停止装置の設置状況や安全教育の実施記録を踏まえれば10%程度が妥当なラインと判断し、資料とともにこの点を重点的に主張しました。

最終的に、解決金の水準が十分に納得できる金額に達した段階で、依頼者様の早期解決のご意向も踏まえ、その条件で着地を図りました。

弁護士法人ブライトの労災被害者様向け費用ポリシー

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解決までの結果

会社側は当初、損害賠償請求について次のような主張を行いました。

  • 清掃作業時にベルトコンベアの稼働を停止するルールを社内で定めており、これを守らなかった労働者本人に主たる原因がある。
  • 安全教育は定期的に実施しており、安全配慮義務は尽くしていた。
  • 事故後の対応も誠実に行い、労災申請にも協力している。
  • 以上を踏まえ、損害額全体から30%程度の過失相殺を行うのが相当である。

これに対し弁護士は、非常停止装置の設置状況やメンテナンス記録、同僚の証言などを精査し、会社側の安全配慮義務違反を具体的に指摘。過失相殺の割合についても、法的根拠に基づき10%程度まで引き下げる交渉を進めました。

項目 Before(ご依頼前) After(ご依頼後)
損害賠償請求 会社と話し合いが進まず、労災保険給付のみで終わりそうな状況 安全配慮義務違反を追及し、会社への損害賠償請求が実現
過失割合 会社側が30%の過失相殺を主張 証拠に基づく交渉により10%程度まで引き下げ
後遺障害等級 認定される等級・妥当性が不明で不安 後遺障害9級の認定を確認し、これを前提に交渉
解決金 見通しが立たず不安な状態 1000万円台後半で示談成立

担当弁護士のコメント

💬 担当弁護士のコメント
ベルトコンベアの巻き込み事故は上肢に重い後遺障害を残しやすく、労災保険給付だけでは十分な補償とならないことが多い事案です。安全装置の不備を丁寧に立証し、過失相殺を最小限に抑えることが、納得のいく解決への近道になります。(笹野 皓平 弁護士)

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法的解説|安全配慮義務違反と後遺障害等級認定の考え方

会社は労働契約に付随する義務として、労働者の生命・身体の安全を確保するよう配慮する義務(安全配慮義務)を負っています。ベルトコンベアなどの機械作業においては、非常停止装置や安全カバーの設置、清掃・点検時の稼働停止ルールの周知徹底などが求められます。これらが不十分であったために事故が発生した場合、会社は安全配慮義務違反に基づく損害賠償責任を負う可能性があります。

また、労災保険からの給付とは別に、会社に対して逸失利益や慰謝料などを含めた損害賠償を請求できる場合があります。後遺障害等級は労働基準監督署が認定しますが、認定された等級を前提に、逸失利益や慰謝料の算定を行い、会社との交渉や訴訟で損害賠償額を決めていくことになります。会社側から労働者の過失を主張されるケースも多いですが、安全装置の設置状況や安全教育の実施状況を丁寧に検証することで、過失割合を適正な水準まで引き下げられる可能性があります。

よくある質問(FAQ)

ベルトコンベアの事故で会社に損害賠償請求はできますか?

労災保険給付とは別に、会社の安全配慮義務違反が認められる場合には、会社に対して損害賠償請求ができます。安全装置の設置状況や安全教育の実施状況などが判断材料になります。

会社から『清掃手順を守らなかった』と過失を主張されています。どうすればいいですか?

会社側の主張だけで過失割合が決まるわけではありません。安全装置の稼働状況やメンテナンス記録、同僚の証言などを精査することで、過失割合を適正な水準まで引き下げられる可能性があります。

後遺障害等級はどのように決まりますか?

症状固定後、労働基準監督署に後遺障害等級の認定を申請し、医学的な資料をもとに等級が決定されます。認定された等級は、その後の会社との損害賠償交渉における逸失利益や慰謝料算定の前提となります。

示談交渉にはどれくらいの期間がかかりますか?

事案の内容によりますが、後遺障害等級認定から示談成立まで1年から1年半程度かかることが一般的です。証拠収集や相手方との交渉状況によって前後します。

弁護士に依頼する費用が心配です。

当事務所では、ご相談は無料、着手金0円、完全成功報酬制でご依頼いただけます。解決に至らなければ弁護士費用はいただきませんので、まずはお気軽にご相談ください。

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まとめ

ベルトコンベアなどの機械に上肢を巻き込まれる事故は、上腕骨折や関節の機能障害など重篤な後遺障害につながりやすく、労災保険給付だけでは十分な補償とならないことがあります。会社の安全配慮義務違反が疑われる場合には、証拠を丁寧に積み上げることで、会社に対する損害賠償請求という選択肢を現実的な金額で実現できる可能性があります。過失相殺を主張された場合でも、諦めずに弁護士にご相談ください。

【本記事について】本記事は、弁護士法人ブライトが実際に受任し解決した事案をもとに作成しています。もっとも、依頼者の秘密保持義務および個人情報保護の観点から、ご本人が特定されることのないよう、性別・年齢・ご職業・地域・後遺障害等級・賠償額・時期などの事実を変更し、また複数事案の要素を組み合わせるなどして再構成しています。ご紹介する法的な考え方・手続き・解決の方針は当事務所の実務に基づくものですが、記事中の具体的な属性や数値は、特定の個人・事案を示すものではありません。

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笹野 皓平

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TEL 06-4965-9590(受付時間9:00~18:00)
FAX 06-6366-8771
事業内容 法人向け(法律顧問・顧問サービス、経営権紛争、M&A・事業承継、私的整理・破産・民事再生等、契約交渉・契約書作成等、売掛金等の債権保全・回収、経営相談、訴訟等の裁判手続対応、従業員等に関する対応、IT関連のご相談、不動産を巡るトラブルなど)、個人向け(交通事故・労災事故を中心とした損害賠償請求事件、債務整理・破産・再生等、相続、離婚・財産分与等、財産管理等に関する対応、不動産の明渡し等を巡る問題など)

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