問題社員対応は解決までどのくらいかかるか|交渉・退職合意・労働審判・訴訟の期間の目安【会社側・使用者側】

問題社員対応は解決までどのくらいかかるか|交渉・退職合意・労働審判・訴訟の期間の目安【会社側・使用者側】

「この社員の件、いつになったら終わるのか」——問題社員への対応を進めている経営者から、弁護士法人ブライトに最も多く寄せられる質問のひとつです。金額の見通しよりも先に、期間の見通しが立たないことが不安の正体になっているケースは少なくありません。

期間が読めないと、後任の採用計画も、現場のシフトも、来期の人件費も組めません。さらに、対応が長引くほど会社側の負担は静かに増えていきます。解雇が無効と判断された場合に支払うことになる賃金(バックペイ)は、争っている期間そのものに比例して膨らむからです。

この記事では、大阪で顧問先130社以上の企業法務を担当する弁護士法人ブライトが、問題社員対応を「社内対応」「退職勧奨・退職合意」「代理人同士の交渉」「労働審判」「訴訟」の5段階に分け、それぞれどのくらいの期間がかかるのかを実務ベースで整理します。あわせて、期間が延びる原因と、会社側が着手前にできる短縮の準備、そして「時間がかかること自体のコスト」までを、会社側・使用者側の視点でまとめます。

この記事でわかること

  • 問題社員対応の段階別の期間の目安(社内対応から訴訟まで)
  • 労働審判が「申立てから3ヶ月前後」で終わる法律上の理由
  • 期間が延びる5つの要因と、会社側が事前にできる準備
  • 時間がかかるほど会社が失うもの(バックペイ・社会保険料・現場の消耗)

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問題社員対応の期間は「どの段階で終わるか」でほぼ決まる

問題社員対応にかかる期間は、事案の内容よりも「どの段階で終着したか」でほぼ決まります。社内の話し合いで退職合意に至れば数週間で終わることもありますし、労働審判を経て訴訟まで進めば2年近くかかることもあります。同じ「勤務態度不良の社員」でも、着地点によって期間は10倍以上変わるということです。

まず全体像を押さえてください。会社側から見た問題社員対応は、次の5段階を順に進みます。前の段階で終われば、その先の期間は発生しません。

図解:問題社員対応の5段階と期間の目安(会社側)

STEP 1 社内対応・指導と記録化
注意指導・改善指示・記録の積み上げ / 数週間〜数ヶ月

STEP 2 退職勧奨・退職合意
面談・条件提示・退職合意書の締結 / 数日〜3ヶ月程度

STEP 3 代理人同士の交渉(内容証明・団体交渉)
通知書の受領・受任通知・条件交渉 / 2〜6ヶ月程度

STEP 4 労働審判
申立て・答弁書・期日(原則3回以内) / 申立てから3〜6ヶ月程度

STEP 5 訴訟
主張立証・尋問・和解または判決 / 1年以上

※ 期間はあくまで一般的な目安です。事案の内容・証拠の状況・相手方の対応によって変動します。

「相談から着手まで」が最初のロスになりやすい

意外に見落とされがちなのが、STEP 1に入る前の時間です。問題行動が始まってから会社が本格的に動き出すまでに、半年から1年が経過している事案は珍しくありません。「もう少し様子を見よう」「本人も反省しているようだ」という判断を重ねているうちに、記録も残らず、周囲の社員の不満だけが蓄積していきます。

実務では、この「様子見の期間」が後の解決期間を最も長くする要因になります。指導記録がない状態から始めると、STEP 1で証拠を作り直すところからやり直しになるためです。逆に、日々の注意指導が書面やメールで残っている会社は、STEP 2の退職勧奨で早期に着地しやすくなります。

段階が上がるほど「会社が期間をコントロールできなくなる」

もうひとつ重要なのは、段階が進むほど会社側が主導権を失うという点です。STEP 1・2は会社のスケジュールで動かせますが、STEP 3以降は相手方や裁判所のスケジュールに従うことになります。労働審判の期日は裁判所が指定しますし、相手方代理人からの回答を待つ時間も会社にはコントロールできません。

「早く終わらせたい」という会社側の希望が最も実現しやすいのは、STEP 1・2の段階です。ここに弁護士を入れるかどうかが、結果的に総期間を決めることになります。

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段階別の期間の目安を実務ベースで解説する

ここからは各段階について、何にどれだけ時間がかかるのかを具体的に見ていきます。

STEP 1:社内対応・指導と記録化(数週間〜数ヶ月)

問題行動に対して注意指導を行い、改善の機会を与え、その経過を記録する段階です。就業規則違反が明確な非違行為(横領・無断欠勤の継続など)であれば数週間で次の段階へ進めますが、「能力不足」「協調性がない」「勤務態度が悪い」といった評価的な事由の場合は、改善指導の期間そのものが必要になります。

能力不足を理由とする対応では、改善計画(PIP)を設定して3ヶ月程度の観察期間を置くことが一般的です。この期間は無駄ではなく、後に紛争化したときに「会社は改善の機会を与えた」と説明するための土台になります。実務では、この段階を飛ばして退職勧奨に入った会社ほど、後の段階で長期化しています。

STEP 2:退職勧奨・退職合意(数日〜3ヶ月程度)

本人と話し合い、合意による退職を目指す段階です。本人が納得すれば、面談から退職合意書の締結まで数日〜数週間で完了します。会社側にとって最も早く、最も紛争リスクの低い着地点です。

一方で、本人が拒否した場合や、条件面で折り合わない場合は面談を複数回重ねることになります。実務では、退職条件の調整に入ってから合意退職に至るまで3ヶ月程度を要した事案があります。相手方に代理人弁護士がついた後でも、交渉が噛み合えばこの範囲で着地することは十分あります。

なお、退職勧奨は「あくまで任意の申し入れ」である点を外すと、後から「違法な退職勧奨だった」と主張される火種になります。ここを急ぎすぎることが、結果的にSTEP 3以降を呼び込む最大の原因です。

STEP 3:代理人同士の交渉(2〜6ヶ月程度)

従業員側に弁護士がつき、通知書(内容証明郵便)が届いた段階です。あるいは合同労組(ユニオン)に加入され、団体交渉を申し入れられるケースもここに含まれます。

この段階の期間は、書面のやり取りの往復回数でほぼ決まります。1往復に2〜4週間かかるため、争点が3つも4つもある事案では自然に半年近くかかります。実務では、業務命令をパワハラだと主張して合同労組に加入した事案で、団体交渉を経て協定書の締結まで約3ヶ月で終結した例があります。逆に、相手方が高額の解決金に固執している場合は膠着が長引きます。

膠着は必ずしも会社にとって不利ではありません。会社側が「退職させていない・いつでも就労を受け入れる」という立場を維持できている事案では、時間の経過が相手方の圧力になることもあります。ただしこれは後述する社会保険料などのコストと引き換えの判断であり、方針として意識的に選ぶ必要があります。

STEP 4:労働審判(申立てから3〜6ヶ月程度)

労働審判は、労働審判法に基づき地方裁判所で行われる手続です。訴訟に比べて短期間で終わるよう制度設計されており、その根拠は次の2つの条文にあります。

法的根拠:労働審判が短期間で終わる仕組み

労働審判規則13条:労働審判官は、特別の事由がある場合を除き、申立てがされた日から40日以内の日に第1回期日を指定しなければならない。

労働審判法15条2項:労働審判委員会は、特別の事情がある場合を除き、3回以内の期日において審理を終結しなければならない。

つまり「申立てから40日以内に第1回期日」「以後は原則3回以内で終結」という枠組みがあるため、申立てから終結までは3ヶ月前後が一つの目安になります。期日と期日の間隔は3〜6週間程度あくことが多く、3回使い切ると約4〜5ヶ月に伸びます。

ただし、会社側にとって重要なのは「申立てを受けてから第1回期日までの40日」です。この間に答弁書と証拠を揃えなければならず、第1回期日で心証がほぼ固まる手続であるため、準備期間としては決して長くありません。実務では、労働審判を申し立てられた時点から慌てて資料を探し始める会社が多く、勤怠記録・就業規則・指導記録が揃っていない状態が最大のリスクになります。

また、労働審判は「申立ての前」に交渉期間があることを忘れてはいけません。実務では、退職者の代理人から通知書が届き、交渉を経て労働審判を申し立てられ、和解が成立するまでに1年以上を要した事案もあります。「労働審判は3ヶ月」という数字は、あくまで申立て後の期間です。

一方、通知書の受領から労働審判での調停成立まで、約5ヶ月で着地した事案もあります。差を生むのは、初動で会社側の立場(退職させていない・就労を受け入れる姿勢がある等)を明確に伝えられたかどうかです。

STEP 5:訴訟(1年以上)

労働審判で調停が成立せず、審判に対して当事者が異議を申し立てると、労働審判は効力を失い、申立ての時に訴えの提起があったものとみなされて訴訟へ移行します(労働審判法21条1項・3項、22条1項)。異議申立ての期間は、審判書の送達または口頭による告知から2週間です。

訴訟になると、主張と証拠の提出を1ヶ月〜1ヶ月半おきに繰り返し、争点が固まった後に当事者・関係者の尋問を行います。労働時間の細かい認定や、解雇事由の存否といった事実関係が争われる事案では、判決まで1年を超えることが一般的です。控訴されればさらに伸びます。

実務では、労働審判が不成立となって訴訟へ移行した事案が実際に存在します。労働審判はあくまで「話し合いによる解決が見込める事案」に適した手続であり、詳細な事実認定が必要な事案では訴訟へ移ることを前提に方針を組む必要があります。

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期間が延びる5つの要因——会社側に原因があることが多い

同じような事案でも、3ヶ月で終わる会社と1年かかる会社があります。その差を生む要因は、実務上ほぼ次の5つに集約されます。

要因1:指導・注意の記録が残っていない

最も多い原因です。「何度も口頭で注意していた」という会社の説明は、記録がなければ主張として弱くなります。記録がないと、STEP 1に戻って改善指導からやり直すか、証拠が薄いまま金銭で解決するかの二択になり、どちらを選んでも期間は延びます。

必要なのは大げさな書類ではありません。注意した日付・内容・本人の反応をメールや業務日報に残しておくだけで、方針決定のスピードが変わります。

要因2:手順を飛ばして結論から入った

「もう限界だから明日で辞めてもらう」という進め方は、その瞬間は最短ですが、後から「不当解雇だ」と争われて総期間は最長になります。解雇には解雇権濫用法理(労働契約法16条)という高いハードルがあり、客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が求められます。手順を飛ばした分は、必ず後の段階で回収されると考えたほうが実態に合っています。

要因3:感情的な対立が主題になってしまった

問題社員対応は、経営者にとって感情的な負荷の大きい問題です。しかし「誰が悪いか」が交渉の主題になると、双方が引けなくなり、金銭以外の要求(謝罪・処分の撤回・社内公表など)が加わって論点が増えます。論点が増えれば書面の往復も増え、期間は確実に延びます。

弁護士を代理人に立てる実務的な意味のひとつは、ここにあります。会社と本人が直接やり取りする構図を外すこと自体が、期間短縮に効きます。

要因4:社内の窓口と方針が分散している

社長・人事部長・現場の上長がそれぞれ違うことを本人に伝えていると、相手方は「言った・言わない」を材料にします。窓口を一本化し、対外的な発言を統一するだけで、無用な争点が生まれなくなります。

要因5:着地点を決めないまま始めた

「辞めてもらう」のか「改善させて残ってもらう」のか、「一定の解決金は許容する」のか「1円も払わない」のか。この方針が定まらないまま交渉に入ると、相手方の出方ごとに社内で議論が振り出しに戻ります。実務では、着地点と許容ラインを最初に決めている会社ほど、短期間で終わっています。

会社側が期間を短くするためにできる5つの準備

期間は運ではなく、準備で短くできます。相談前・着手前に会社側が整えておくべきものを、優先度順に挙げます。

準備するもの なぜ期間が短くなるか 難易度
就業規則(最新版・届出済のもの) 懲戒事由・解雇事由の根拠がその場で確認できる。規定がないと打てる手が限られ、方針決定に時間がかかる
雇用契約書・労働条件通知書 有期か無期か、職種限定の有無で取れる手続が変わる。書面がないと争点が1つ増える
指導・注意の記録(時系列) 改善機会を与えた事実を示せる。退職勧奨・懲戒の説得力が上がり、交渉の往復回数が減る
勤怠記録・業務システムのログ 未払残業代を併せて請求されたときの反論材料。後から探すと数週間を失う
着地点と許容ラインの社内合意 交渉のたびに社内決裁へ差し戻す時間がなくなる。相手方の提案に即答できる

「証拠が足りない」と分かった時点が、実は最短ルート

相談の場で「今の材料では解雇まで踏み込めません」と分かること自体に価値があります。足りないものが特定できれば、これから記録を作るという明確な次の一手が決まるからです。逆に、材料が足りないまま突き進んだ結果、STEP 4・5まで進んで1年以上を費やす——これが会社にとって最も高くつくパターンです。

動いてはいけないタイミングを知ることも期間短縮になる

メンタル不調で休職中の社員、労災申請中の社員、産前産後・育児休業中の社員などは、解雇や退職勧奨に法律上の制限や高いリスクが伴います。ここで手順を誤ると、本来なら数ヶ月で済んだ話が一気に紛争化します。「今は動かず、復職判定の場面で判断する」という選択が結果的に最短だった、という事案は実務上少なくありません。

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時間がかかるほど、会社は何を失うのか

「多少時間がかかっても、争って白黒つけたい」という判断は経営として理解できます。ただし、その判断をするために、時間の経過が何を生むのかを数字で把握しておく必要があります。

1. バックペイ(解雇無効時の賃金)は月単位で増え続ける

解雇が無効と判断された場合、会社は解雇時点から復職または解決までの賃金を支払うことになります。会社側の責めに帰すべき事由による就労不能として、民法536条2項に基づく賃金請求が認められる構造です。

重要なのは、この金額が争っている期間に比例して増えるという点です。月給40万円の社員であれば、争いが1ヶ月延びるごとに40万円ずつリスク額が積み上がる計算になります。

解雇から解決までの期間 バックペイの計算イメージ(月給40万円の場合)
3ヶ月(交渉で早期解決)40万円 × 3ヶ月 = 120万円
6ヶ月(労働審判で解決)40万円 × 6ヶ月 = 240万円
18ヶ月(訴訟・第一審まで)40万円 × 18ヶ月 = 720万円

※ 上表は計算の考え方を示すための仮の数値です。実際には賞与・中間収入の控除・遅延損害金などの調整があり、金額は事案ごとに異なります。

この表が示しているのは、「争えば争うほど、たとえ最終的に一部でも会社が負けたときの支払額が増える」という構造です。だからこそ、勝ち負けの見通しと期間の見通しはセットで判断する必要があります。

2. 社会保険料は解決するまで発生し続ける

見落とされやすいのが社会保険料です。雇用関係が終了しない限り、会社負担分の社会保険料は毎月発生します。相手方が就労していなくても、休職扱いでも、雇用関係が続いていれば会社は払い続けることになります。

実務でも、「社会保険料がかかり続けるのだから、早く解決しないといけない」という視点が方針判断の決め手になった事案があります。膠着状態を選ぶ場合でも、この月々のコストを織り込んでおく必要があります。

3. 現場のマネジメントコストが積み上がる

金額に表れないコストが、実は最も大きいものです。問題社員の対応が長引くと、上長は毎日のように状況説明と社内調整に時間を取られます。周囲の社員は「会社はこの状態を放置している」と受け取り、まじめに働いている人ほど先に辞めていきます。1人の問題社員への対応が遅れた結果、優秀な社員が複数人退職するという構図は、実務で繰り返し見られます。

4. 他の従業員への波及がリスクになる

解決の内容は、必ず社内に伝わります。安易に高額の解決金で片付けると、「あの人はもらえた」という前例になり、次の交渉のハードルが上がります。実務では、目先の早期解決よりも今後の波及効果を優先して、あえて労働審判で白黒つける方針を選んだ事案もあります。期間の長短だけで決めきれない判断領域です。

5. 時間の経過で証拠が失われる

メールの保存期間、防犯カメラの上書き、退職した目撃者の協力、記憶の風化——時間が経つほど、会社側が使える材料は減っていきます。賃金請求権の消滅時効は、労働基準法115条・同法附則143条3項により当分の間3年とされており、未払残業代を併せて請求される事案では過去3年分が対象になります。証拠の保全は、時効期間と併せて考える必要があります。

解決事例:実際にどれくらいで終わったのか

弁護士法人ブライトが公開している解決事例のうち、期間の感覚がつかみやすいものを紹介します(いずれも当事者が特定されないよう抽象化しています)。

約3ヶ月:業務命令を「パワハラ」と主張した従業員が合同労組に加入した事案

団体交渉の申入れを受けた事案ですが、会社側の対応方針を早期に固めたことで、協定書の締結により約3ヶ月で紛争を終結させています。

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約4ヶ月:転勤命令を拒否した従業員が労働組合に加入した事案

解決金の支払いなく約4ヶ月で終結しました。業務命令の適法性を丁寧に説明できたことが期間の短縮につながっています。

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相手方に代理人が就任した退職交渉を合意退職で解決した事案

問題行動を繰り返す従業員との交渉中に相手方へ代理人が就任した難局面でしたが、合意退職により着地しています。代理人が入っても、方針が定まっていれば交渉での解決は十分可能です。

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複数の問題社員により指揮命令系統が機能不全になった事案

3名全員と円満に退職合意し、職場環境を正常化しています。複数名が絡む事案でも、順序と条件を設計すれば交渉段階で終えられます。

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大阪で問題社員対応の相談をするタイミングと、ブライトの関わり方

相談は「動く前」が最短ルートになる

期間の観点から言えば、相談すべきタイミングは明確です。会社が何かを本人に伝える前です。退職勧奨の面談を設定する前、懲戒処分の通知を出す前、解雇を告げる前。この時点なら手順の設計ができますが、伝えた後では取り消しや修正の交渉から始めることになり、その分だけ期間が伸びます。

「相手方から通知書が届いてから」「労働審判を申し立てられてから」でも対応はできますが、第1回期日までの準備期間は40日以内と限られており、そこから証拠を集め直すのは会社にとって大きな負担です。

弁護士法人ブライトの体制

弁護士法人ブライトは、大阪を拠点に中小企業の企業法務を担当しています。顧問先130社以上を実名で公開しており、企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが、問題社員対応・労務トラブルを日常的に扱っています。掲げているのは「法務部がない会社の、外部法務部」という考え方で、社外の相談先ではなく会社の中に一歩入って伴走することを方針としています。

相談と受任の関係を整理しておきます

問題社員対応の相談は、顧問契約がなくてもお受けしています。「今の材料で何ができるのか」「どのくらいの期間がかかりそうか」を確認いただく段階では、契約の有無は関係ありません。

一方、実際に会社の代理人として動く段階では、顧問サービス(みんなの法務部プラン)、または顧問手前の単発診断である法務ドックと組み合わせてお受けしています。問題社員対応は、就業規則の整備・指導記録の運用・他の従業員への波及管理といった継続的な論点と切り離せないためです。1件だけを切り離して処理しても、同じ問題が別の社員で再発すれば、また同じ期間を使うことになります。

大阪・関西圏の企業を中心に対応しており、オンラインでのご相談も可能です。「まだ何も動かしていないが、動かす前に確認しておきたい」という段階でのご相談を歓迎しています。

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よくある質問(FAQ)

Q. 問題社員に辞めてもらう場合、最短でどのくらいで終わりますか?

A. 本人が納得して退職合意に至る場合、面談から退職合意書の締結まで数日〜数週間で完了することがあります。ただし、その前提として就業規則・指導記録・退職合意書の内容が整っていることが必要です。準備がない状態で急ぐと、後から「不当な退職勧奨だった」と争われ、かえって総期間が長くなります。最短を狙うほど、事前準備の質が効いてきます。

Q. 労働審判を申し立てられました。会社側は何日で準備すればよいですか?

A. 労働審判規則13条により、第1回期日は申立日から40日以内に指定されます。答弁書の提出期限はそれより前に設定されるため、実質的な準備期間は3〜4週間程度と考えてください。労働審判は第1回期日で心証がほぼ固まる手続とされており、この期間内に就業規則・雇用契約書・勤怠記録・指導記録を揃え、主張を組み立てる必要があります。通知が届いた時点ですぐに弁護士へご相談いただくことをお勧めします。

Q. 労働審判が不成立になったらどうなりますか?

A. 労働審判に対して当事者が2週間以内に異議を申し立てると審判は効力を失い、労働審判の申立て時に訴えの提起があったものとみなされて訴訟へ移行します(労働審判法21条1項・3項、22条1項)。訴訟では尋問を含む詳細な事実認定が行われるため、判決までさらに1年前後を要することが一般的です。労働審判の段階で和解の可能性を検討する意味は、この期間差にもあります。

Q. 大阪で顧問弁護士がいない会社でも相談できますか?

A. はい、顧問契約がない段階でのご相談をお受けしています。大阪・関西圏の企業を中心に対応しており、オンラインでのご相談も可能です。実際に会社の代理人として動く段階では、顧問サービスまたは法務ドックと組み合わせてお受けしています。問題社員対応は就業規則の整備や記録運用と切り離せず、継続的な体制を前提としたほうが再発を防げるためです。

Q. 争っている間、その社員の給与は払い続ける必要がありますか?

A. 雇用関係が続いている限り、就労を受け入れる姿勢を示したうえで会社が受領を拒んでいない状態であれば、賃金の取り扱いは事案によって判断が分かれます。解雇して争いになった場合は、解雇が無効と判断されれば解雇時点からの賃金(バックペイ)の支払いが問題になります。また、雇用関係が終了するまで会社負担分の社会保険料は発生し続けます。個別の取り扱いは事案ごとに異なるため、弁護士にご確認ください。

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※本記事は一般的な法律情報の提供を目的としており、個別の法律アドバイスではありません。具体的な問題については弁護士にご相談ください。

和氣良浩 弁護士

この記事の監修者

和氣 良浩(わけ よしひろ)

弁護士法人ブライト|代表弁護士/パートナー弁護士

弁護士歴20年(2006年登録)/大阪弁護士会/大阪大学法学部卒

専門:顧問弁護士・企業法務・M&A・経営権紛争・事業再生

問題社員対応にかかる期間は、事案の内容よりも「どの段階で終着させられるか」で決まります。そして、どの段階で終わるかは、着手前の準備と初動の設計でほぼ決まります。顧問先130社以上を実名で公開している弁護士法人ブライトでは、企業法務部の弁護士歴平均14年以上のチームが、法務部がない会社の外部法務部として、問題が起きる前の体制づくりから紛争対応まで伴走します。企業法務窓口:0120-929-739(平日9:00〜18:00)

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本記事は、一般的な情報の提供を目的とするものであり、個別案件に関する法的助言を目的とするものではありません。また、情報の正確性、完全性及び適時性を法的に保証するものではありません。
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