顧問弁護士の返信が遅い・相談しづらいと感じたときの対処|我慢する前にできる3つのこと【弁護士解説】

顧問弁護士の返信が遅い・相談しづらいと感じたときの対処|我慢する前にできる3つのこと【弁護士解説】

和氣 良浩

監修:和氣 良浩(わけ よしひろ)

弁護士法人ブライト|代表弁護士|大阪弁護士会

大阪で20年以上、中小企業の企業法務・顧問弁護士サービスを提供。顧問先130社以上に透明性の高いリーガルサポートを実践している。

「メールを送っても2〜3日返事が来ない」「電話しても『確認して折り返します』で終わる」「こんな細かいことを聞いていいのか迷って結局自分で判断してしまう」——顧問弁護士がいるのに、こうしたモヤモヤを抱えたまま我慢している中小企業経営者は少なくありません。

この記事では、「顧問弁護士の返信が遅い」「相談しづらい」と感じたときに、いきなり契約解除や乗り換えを考える前にできる具体的な対処法を、大阪の弁護士法人ブライト「みんなの法務部」が解説します。結論から言えば、対処の順番は①期待値のすり合わせ→②セカンドオピニオン→③変更の検討という3段階です。弁護士側の事情、自社の使い方の問題にも公平に触れながら、今日から実践できる具体策を紹介します。

「返信が遅い」を我慢し続けていませんか

弁護士法人ブライト「みんなの法務部」は大阪の中小企業の外部法務部。顧問先130社以上を実名公開・弁護士歴平均14年以上のチームが伴走します。まずは無料でご相談ください。

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まず切り分ける——「遅い」「聞きづらい」を感じたときの初動2ステップ

緊急度で分ける:今すぐ返信が必要な相談かどうか

「返信が遅い」への不満は、案件の緊急度によって深刻さがまったく異なります。契約書の締結期限が明日に迫っている、取引先から内容証明が届いた、といった時間的制約のある相談で数日音沙汰がないのは大きな問題です。一方、社内規程の整備や中長期的な相談で数日〜1週間程度の返信であれば、弁護士の業務量からすると許容範囲であることも珍しくありません。まずは自社が抱えている相談を「今日中に方向性が必要」「今週中でよい」「急がない」の3段階に自分で分類してみましょう。

感じ方は人によって違う——まず事実を書き出す

「遅い」「聞きづらい」という感覚は主観に左右されやすいものです。実際の返信までの日数、聞きづらいと感じた具体的な場面(専門用語で説明された、忙しそうな声のトーンだった等)を書き出してみると、単なる印象なのか、繰り返し発生している実務上の問題なのかが見えてきます。この整理が、次にどの対処法を選ぶかの判断材料になります。

我慢する前にできる3つのこと——全体像

大阪の中小企業経営者から寄せられる相談として多いのが、「不満はあるが、契約解除を切り出すほどでもない気がして、結局何もしていない」というケースです。契約解除はいつでもできる最終手段です。その前に、次の3段階を順に試すことをおすすめします。

  • ①期待値のすり合わせ:連絡手段・返信目安(SLA)を具体的に決め直す
  • ②セカンドオピニオン:契約を切らずに、別の弁護士の意見を聞く
  • ③変更の検討:①②を試しても改善しない場合の最終判断

今の顧問契約を切らずに比較・相談できます

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①期待値のすり合わせ実践編——連絡手段とSLAを決め直す

連絡手段の使い分けを決める

電話・メール・チャット・オンライン会議のどれを使うかを都度その場で決めていると、双方にストレスが生じます。あらかじめ用途別に使い分けを決めておくと、レスポンスの体感速度は大きく改善します。

相談の性質 向いている連絡手段 目安の返信期限
今日中に方向性が欲しい緊急相談 電話・チャットで一次回答を依頼 当日中(一次回答)
契約書レビュー等の通常業務 メール+期限の明記 3〜5営業日が一般的な水準
複雑な法的判断・調査が必要な相談 オンライン会議で背景共有 初回回答は1〜2週間かかる場合も
気軽な確認・ちょっとした疑問 チャット・LINE等の簡易窓口 1〜2営業日

返信目安を伝える具体的な言い方

「遅い」と感じたまま黙っているより、率直に返信の目安を確認する方が関係は改善しやすいものです。次のような伝え方であれば、角を立てずに期待値をすり合わせられます。

  • 「今後、緊急度が高い相談のときは『至急』と明記しますので、その場合は一次回答だけでも当日中にいただけますか」
  • 「通常の相談は何営業日ほどで一次回答をいただけるものとして進めればよいでしょうか」
  • 「電話とメール、どちらの方が早く対応いただけますか」

言いにくいときの伝え方

直接言い出しにくい場合は、契約更新のタイミングや、四半期ごとの定例ミーティングの場で「今後の連絡体制について確認させてください」と切り出すと自然です。長年の付き合いがある顧問弁護士に対して、品位を欠く言い方をする必要はありません。事実ベースで具体的な希望を伝えるだけで十分です。

連絡体制の整理から一緒にサポートします

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弁護士側の事情も公平に見る——多忙・専門外は珍しくない

「返信が遅い」「相談しづらい」と感じたとき、原因のすべてが弁護士側にあるとは限りません。品位を欠く一方的な批判にならないよう、弁護士側の事情にも目を向けることが大切です。

個人事務所と法人事務所での体制の違い

担当弁護士が1人で多数の顧問先を抱える個人事務所では、繁忙期にレスポンスが遅くなりやすい構造があります。一方、複数の弁護士がチームで対応する体制であれば、担当者が不在でも別の弁護士が一次対応できるため、レスポンスが安定しやすい傾向があります。今の顧問弁護士がどちらの体制かを把握しておくと、「遅い」原因の理解につながります。

専門外の分野は率直に聞いてみる

契約書レビューは得意でも、労務トラブルや不動産、知的財産など専門外の分野になると歯切れが悪くなる弁護士は珍しくありません。これは能力不足というより、専門分野の違いによるものです。「この分野は先生の専門ではないかもしれませんが」と率直に聞いてみると、率直に「その分野は他の専門家に相談することをお勧めします」と教えてくれる誠実な弁護士も多くいます。

自社の使い方が原因になっているケースもある

実務では、相談の緊急度や背景情報が十分に伝わっていないために、結果として「対応が遅い」と感じてしまっているケースも見られます。次のチェックリストで自社の相談の仕方を振り返ってみましょう。

  • 相談メールの件名や冒頭に、緊急度・希望する回答期限を明記しているか
  • 関連する契約書・資料・経緯を最初にまとめて共有しているか、それとも小出しにしていないか
  • 担当窓口が社内で統一されているか、複数の担当者からバラバラに連絡していないか
  • 「法的に問題ないか」だけでなく「次に何をすべきか」まで質問できているか

これらが曖昧なまま相談すると、弁護士側も優先順位をつけられず、結果的に対応が後回しになりがちです。相談の出し方を変えるだけで体感が大きく改善することもあります。

⚖️ 顧問弁護士契約に関する法的根拠

  • 民法656条・644条(準委任契約・善管注意義務):顧問契約は準委任契約にあたり、弁護士には善良な管理者の注意義務が課されます
  • 弁護士職務基本規程36条(説明義務):弁護士は依頼者に対し、事案の見通しや処理方針について適切に説明する義務があります
  • 民法651条(委任の解除):委任契約は原則としていつでも解除できますが、契約書に定めた予告期間の定めに従うのが実務上一般的です

②セカンドオピニオンを使う——契約を切らずに比較する

どんな場面で使うと効果的か

①の期待値のすり合わせを試しても状況が変わらない場合や、専門外の分野で不安が残る場合には、今の顧問契約を維持したまま、別の弁護士に意見を求めるセカンドオピニオンが有効です。実際に、既に他事務所と顧問契約を締結している企業から、労務など特定分野についてだけスポットでセカンドオピニオンの相談を受けるケースは珍しくありません。既存の顧問弁護士との役割分担を整理したうえで、専門分野に応じて併用するという使い方です。

今の顧問弁護士に言うべきか、言わなくていいか

セカンドオピニオンを利用すること自体は、医療の世界と同様、法務の世界でも一般的な選択肢であり、必ずしも今の顧問弁護士に伝える必要はありません。伝えるかどうかは自社の判断で構いません。セカンドオピニオンの結果、今の顧問関係を継続する判断に至ることも十分にあります。セカンドオピニオンの具体的な使い方・費用感については、顧問弁護士のセカンドオピニオンとは|費用・使い方・今の顧問契約を切らずに比較する方法で詳しく解説しています。

セカンドオピニオンだけの相談も承ります

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③変更を決断する場合の最終チェック

変更を検討すべき具体的なサイン

①期待値のすり合わせ、②セカンドオピニオンを試しても状況が変わらない場合は、変更を具体的に検討する段階です。次のいずれかに当てはまる場合は、比較検討を始めるタイミングと考えてよいでしょう。

  • 返信目安をすり合わせたにもかかわらず、繰り返し期限を超過する
  • セカンドオピニオンで指摘された内容と、これまでの助言に大きな差があった
  • 専門外の分野が自社にとって頻繁に発生する分野であり、ミスマッチが解消できない
  • 契約更新のタイミングが近づいている

他の顧問弁護士候補との比較を始めたいだけであれば、「今すぐ切り替える」意思がなくても、契約中であることを伝えたうえで無料相談を利用して情報収集するのが一般的です。どのような会社が顧問弁護士を導入・見直すべきかの基本的な判断基準は自社に顧問弁護士は必要?導入すべき会社の特徴・費用対効果・判断基準もあわせてご確認ください。

変更する場合の引き継ぎで注意すべきこと

変更を決断した場合は、進行中の案件(訴訟・交渉・契約手続き等)の状況・重要書類・期限を整理し、新しい顧問弁護士へ確実に引き継げる状態にしておくことが重要です。特に期限のある手続きがある場合、引き継ぎの空白期間を作らないよう、新しい顧問弁護士を先に決めてから解約通知を出す順番にすると安全です。解約の意思表示は書面(メール可)で残しておくと、後日のトラブルを避けられます。長年の関係への感謝を伝えつつ、解約の意思と時期をシンプルに伝えれば十分です。より具体的な変更手順・確認事項は顧問弁護士を変更したい会社が確認すべきことで詳しく解説しています。特定の事務所を名指しして比較・批判する必要はなく、自社にとって必要な体制が整っているかという観点で淡々と比較検討することが大切です。

引き継ぎを含めた変更のご相談も可能です

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弁護士に相談すべきケース

次のような状況では、我慢して自己判断を続けるより、まずは無料相談で状況を整理することをおすすめします。

  • 返信の目安を伝えたのに繰り返し守られず、経営判断に支障が出ている
  • 専門外の分野で頼りにならず、重要な見落としが不安である
  • 顧問契約の解約を検討しているが、進行中の案件の引き継ぎ方法がわからない
  • そもそも今の顧問料・対応範囲が自社に見合っているのか判断がつかない

大阪の弁護士法人ブライト「みんなの法務部」では、既に他事務所と顧問契約中の企業からの相談も広く受け付けています。まずは今の状況を整理するところから、お気軽にご相談ください。

よくある質問

Q. 返信の目安を確認するのは失礼にあたりますか?

A. 失礼にはあたりません。むしろ双方にとって業務がスムーズになる確認事項です。「緊急度が高い相談のときの一次回答の目安」を具体的に聞いておくだけで、多くの場合は関係が改善します。

Q. どのくらいの返信の遅さなら我慢すべきですか?

A. 一律の基準はありませんが、緊急性のある相談で一次回答すら数日ない状態が繰り返されるようであれば、期待値のすり合わせを申し出るべきタイミングです。通常業務の相談であれば3〜5営業日程度は一般的な水準として許容範囲と考えられます。

Q. 相談しづらい雰囲気を変えることはできますか?

A. 連絡手段をチャットやメールなど心理的ハードルの低いものに変える、社内の窓口担当者を1人に決めて継続的なやり取りにするなど、仕組みを変えることで改善するケースは多くあります。それでも改善しない場合はセカンドオピニオンの利用も検討してください。

Q. セカンドオピニオンを申し込むと今の顧問弁護士に知られてしまいますか?

A. こちらから伝えない限り、相談先の弁護士から今の顧問弁護士へ連絡が行くことはありません。大阪の弁護士法人ブライト「みんなの法務部」でも、契約中の企業からの匿名性に配慮したご相談を受け付けています。

Q. 大阪で顧問弁護士の対応について相談できる窓口はありますか?

A. 大阪の弁護士法人ブライト「みんなの法務部」では、顧問先130社以上の実績を持つ弁護士歴平均14年以上のチームが、既存の顧問契約の見直しやセカンドオピニオンのご相談を無料で承っています。お電話(0120-929-739)でもお問い合わせいただけます。

大阪の顧問弁護士のご相談は無料です

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本記事は一般的な法律情報の提供を目的としており、特定の事案に対する法律アドバイスではありません。個別の対応については弁護士にご相談ください。

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本記事は、一般的な情報の提供を目的とするものであり、個別案件に関する法的助言を目的とするものではありません。また、情報の正確性、完全性及び適時性を法的に保証するものではありません。
なお、本記事の内容に関する個別の質問や意見などにつきましては、ご対応できかねます。ただし、当該記事の内容に関連して、当事務所へのご相談又はご依頼を具体的に検討されている場合には、この限りではありません。
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