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片務NDAと相互NDAの選び方|場面別の使い分け

「うちは情報を出すだけだから片務NDAでいい」「双方に出すから相互NDAだろう」――業務委託の前段、共同開発、M&Aで結ぶNDAを片務にするか相互にするかは、その後の交渉ポジションを決める重要な選択である。場面別の使い分けと条文設計を整理する。

この記事の結論

  • 片務NDA:開示者→受領者の一方向。受領者だけが秘密保持義務を負う
  • 相互NDA:双方が秘密保持義務を負う。情報量のバランスを問わない
  • 実務では、業務委託・採用は片務、共同開発・M&Aは相互が標準

片務NDAと相互NDAの違い

片務NDA

「開示者は受領者に対し○○情報を開示し、受領者はこれを秘密として保護する義務を負う」という一方向の構造。受領者だけが秘密保持義務を負う。

相互NDA

「双方は相手方に対し開示する情報を秘密として保護する義務を負う」という双方向の構造。両者が同等の義務を負う。

NDAの片務/相互選択でお困りの経営者様へ

弁護士法人ブライトは、場面別のNDA設計、相手方契約書のレビュー、複合的な秘密保持スキームの構築まで伴走支援します。

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場面別の選択

場面別の片務/相互の標準

  1. 業務委託前段 片務(発注側→受注側に仕様情報を開示)
  2. 採用面接 片務(企業→候補者に事業情報を開示)
  3. 業務提携検討 相互(双方が事業情報を開示)
  4. 共同開発 相互(双方が技術情報を開示)
  5. M&A初期検討 相互(DDで双方が情報を開示)
  6. 営業秘密のライセンス 片務(ライセンサー→ライセンシー)
  7. 商品開発委託 片務(開発委託元→受託者)

片務NDAの設計ポイント

  • 開示者の権利を強く設計:差止請求権・違約金・即時解除権
  • 受領者の保護義務範囲:再開示の禁止・社内アクセス制限
  • 除外事項の限定:受領者が「除外情報だ」と主張しにくい設計
  • 残存条項:契約終了後も保護義務が継続する期間(3〜5年)

相互NDAの設計ポイント

  • 双方の義務を対称に設計:違約金・差止請求権を双方に付与
  • 情報の特定方法を統一:双方が「機密表示」または「実質基準」のいずれかで運用
  • 裁判管轄の合意:双方の本店所在地が遠い場合は中立地を選定
  • 有効期間の同期:双方の義務終了時期を一致させる

ハイブリッド型の活用

業務委託で「発注側→受注側」だけでなく「受注側→発注側」にもノウハウ情報が出る場合、相互NDAにするか、片務NDAを2本結ぶ手段がある。実務的には片務NDAを開示の方向別に2本結ぶほうが、義務範囲を細かく設計できることが多い。

M&Aの段階別では、初期検討のLOI段階で相互NDA→DDで対象会社の情報のみ片務NDA、と段階別に切り替えるケースもある。

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和氣良浩 弁護士

この記事の監修者

和氣 良浩(わけ よしひろ)

弁護士法人ブライト|代表弁護士/パートナー弁護士

弁護士歴20年(2006年登録)/大阪弁護士会/大阪大学法学部卒

専門:顧問弁護士・企業法務・M&A・経営権紛争・事業再生

  • この記事を書いた人

笹野 皓平

弁護士法人ブライト パートナー弁護士: あなた自身や周りの方々がよりよい人生を歩んでいくために、また、公正な社会を実現するために、法の専門家としてサポートできることを日々嬉しく感じています。

本記事は、一般的な情報の提供を目的とするものであり、個別案件に関する法的助言を目的とするものではありません。また、情報の正確性、完全性及び適時性を法的に保証するものではありません。
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顧問弁護士担当弁護士

  • image

    笹野 皓平

    2008年

    京都大学 法学部(Kyoto University Faculty of Law)卒業

    2010年

    司法試験合格・立命館法科大学院修了

    2011年

    弁護士登録(大阪)

    2019年

    大阪弁護士協同組合 総代

    法人向け・個人向けを問わず、幅広い業務に取り組んできました。その場しのぎの単なる助言だけで終わるのではなく、最終的な局面を見据えた「真の問題解決」を目指す姿勢を大切にしています。

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事務所概要

事務所名 弁護士法人 ブライト(大阪弁護士会所属)
開 業 平成21年(代表弁護士独立開業)
設 立 平成24年11月設立、平成27年1月に法人化
所在地 〒530-0057 大阪府大阪市北区曽根崎2丁目6番6号 コウヅキキャピタルウエスト12階
TEL 0120-931-501(受付時間9:00~18:00)
FAX 06-6366-8771
事業内容 法人向け(法律顧問・顧問サービス、経営権紛争、M&A・事業承継、私的整理・破産・民事再生等、契約交渉・契約書作成等、売掛金等の債権保全・回収、経営相談、訴訟等の裁判手続対応、従業員等に関する対応、IT関連のご相談、不動産を巡るトラブルなど)、個人向け(交通事故・労災事故を中心とした損害賠償請求事件、債務整理・破産・再生等、相続、離婚・財産分与等、財産管理等に関する対応、不動産の明渡し等を巡る問題など)

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