NDAをWebで拾ったひな形でとりあえず締結する企業が多いが、業務内容と相手方によって必要条項は大きく変わる。業務委託の前段、共同開発、M&Aの初期検討、競合製品の調査――場面に応じた条文の取捨選択ができていないと、紛争時に立証で困る。実務で必須の条項を整理する。
この記事の結論
- 秘密情報の定義が最重要。「機密表示があるもの」か「実質的に秘密性あるもの」かで射程が大きく変わる
- 有効期間は1〜3年が標準。永久秘密は特殊な場合に限る
- 違反時の差止・違約金・損害賠償のセットで実効性を確保
NDA必須10条項
①目的(開示の趣旨)
「○○取引の検討のため」「××業務の遂行のため」と限定列挙。目的外利用の禁止条項とセットで効力を発揮。
②秘密情報の定義
「機密」「Confidential」表示があるものに限るか、表示がなくても実質的に秘密性ある情報を含むかで設計。後者は紛争時に効力範囲が争点になりやすい。
③除外事項
(1)受領前から知っていた情報、(2)開示後に公知となった情報、(3)第三者から正当に取得した情報、(4)独自開発情報、(5)法令により開示が義務付けられた情報、を除外規定で整理。
④保護義務の内容
目的外利用の禁止、第三者開示の禁止、社内アクセス制限(Need to Knowベース)、コピー・複製の制限、保管方法。
⑤再開示の制限
受領者の従業員・関係会社・委託先への再開示の可否。原則として事前承諾制とし、再開示先にも同水準の秘密保持義務を負わせる。
⑥情報の返還・廃棄
契約終了時の情報返還義務、廃棄証明書の発行、電子データの削除確認手続。
⑦有効期間
契約期間(通常1〜3年)と、契約終了後も残存する保護義務期間(通常3〜5年)を分けて規定。
⑧違反時の救済
差止請求権(仮処分含む)、損害賠償請求、違約金(定額違約金は立証困難な場合に有効)、契約解除権。
⑨残存条項
契約終了後も残る条項(秘密保持義務・損害賠償・裁判管轄等)を明示。
⑩裁判管轄・準拠法
原則として開示者の本店所在地を専属管轄とする。国際取引では準拠法と仲裁条項の選択が重要。
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- 業務委託前段:見積書・提案書の取扱い、提案破談時の取扱い
- 共同開発:共同で生まれた成果物の知的財産権帰属、データシェア範囲
- M&A初期:DD実施範囲、開示資料の使用制限、独占交渉条項とのリンク
- 採用面接:候補者と前職企業の競業避止義務との抵触防止
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